料理の釣り記事一覧

「ワキヤハタ」の寿司…魚本来のうま味からくる甘味が後々脂に交代

「ワキヤハタ」の寿司…魚本来のうま味からくる甘味が後々脂に交代

春よ来い♪♪ 早く来い♪♪ たかさんが店の前の掃除をしながら歌う。オヤジが歌っても春は来そうにない。やっぱり可愛い女の子が歌わなきゃ、なんてボクの頭の中も少しだけ春かも知れない。春よ来い♪♪ 故郷からたっぷり生ワカメが届いた。深酒の後、ワキヤハタのあら汁を作り、ワカメを沈めたら、ぱっと新緑の色合いに。


「アオチビキ」の寿司…舌にねっとり絡みつきながら表面が溶けて甘い

「アオチビキ」の寿司…舌にねっとり絡みつきながら表面が溶けて甘い

今年の夏の大発見一、暑過ぎる昼下がりの熱燗はうまい。発見二、日焼けした若い女の子はとても色っぽい。発見三、熱中症になりかけたオヤジのオヤジギャグは受ける。発見四、例えばたかさんのように老齢のご婦人にもてるオヤジは、若い娘にはモテない。と言うことでアオチビキの塩焼きを肴に昼下がりの超熱燗をグイグイ。


「マダコ」の寿司…すし飯と混ざってそこに爽やかなきゅうりの味

「マダコ」の寿司…すし飯と混ざってそこに爽やかなきゅうりの味

ある日『市場寿司』でたかさんが「オーブントースターで温めて食べてね♪」とお土産をくれた。「なあに?」と聞くと「鮹さんが釣ったタコの頭で作ったタコ焼きだよ」だった。さっそく鮹さんが釣ったタコの頭で作ったタコ焼きでビールを飲んだ。さすがに明石のタコの頭で作ったタコ焼きはうまい。「鮹さん、またタコ釣ってきて」。


「カラスザメ」の寿司…身にこくがあり、すし飯に負けない個性がある

「カラスザメ」の寿司…身にこくがあり、すし飯に負けない個性がある

「伊豆に河津桜を見に行ってきました」と、友人から聞いて、「いいね!」なんて言ったのは遙か昔に。連チャンでキンメ釣りに行った釣り名人・蛸さんに本命キンメダイとカラスザメをいただいた。今度はちゃんと棘を切り取ってから皮を剥いた。こいつを煮つけて、上州は群馬県の純米酒のアテに。ほろ酔い気分で春爛漫なのだ。


「オキアナゴ」の寿司…みりんとしょうゆの香ばしい香りで味が増す

「オキアナゴ」の寿司…みりんとしょうゆの香ばしい香りで味が増す

「夏のようだ」、たかさんが店の前に水をまきながら汗をぬぐう。「ビールがうまいね」と仕事を終えた市場人が大勢集まって楽しそう。今年は春が早足で過ぎ去ってしまって、アスファルトの上の陽炎に夏そのものを感じる。日が落ちるのも遅くなったし、なんて思いながら瓶ビールを一本抜く。肴はオキアナゴの骨の唐揚げ。


「オオクチイシナギ」の寿司…身が適度に繊維質で、ほどよい軟らかさ

「オオクチイシナギ」の寿司…身が適度に繊維質で、ほどよい軟らかさ

いちばん春らしい釣りってなんだろう? やはり乗っ込みのマダイか? それとも乗っ込みのクロダイ? いえいえ、それよりも深海から浅場にやってくる大魚、オオクチイシナギでしょう。なにしろ成長すると百キロを超える。こんなのが釣れたら、と思うだけでわくわくしてくる。巨大な腹身を煮つけにして春の吟醸酒をいっぱい。


「フウセンキンメ」の寿司…シコッと心地よい食感がなんともいえない

「フウセンキンメ」の寿司…シコッと心地よい食感がなんともいえない

都内の電車に乗ると袴姿の若い女性が目立ち車内に花が咲いたようだった。卒業シーズンなんだ、と思っていたら、あっと言う間に入学シーズンが間近に迫る。春野菜がうまいし、浅場の魚もうまくなる。が、忘れてはいけないのがキンメダイやアコウダイの深場の魚も最盛期を迎えること。今宵はフウセンキンメのあら煮でいっぱい。


「マルイカ」の寿司…甘みが強く、ねっとりと舌にからみつき官能的だ

「マルイカ」の寿司…甘みが強く、ねっとりと舌にからみつき官能的だ

たかさんが赤貝をつけて、そろそろ終わりのヤリイカをつけ、次ぎにマルイカの印籠詰め。「軟体類のネタも夏物に交代だねー」に、「なんたい、それは?」。「店が少し左前になるとダジャレが飛び出してくる。あんた昭和の男だねー」と戦前生まれのオカアサンに突っ込まれている。印籠を分けてもらって肴に、徳島の酒をぬる燗でやる。


「サラサハタ」の寿司…幻の美味魚。うまい、美味すぎる

「サラサハタ」の寿司…幻の美味魚。うまい、美味すぎる

「今年は2回しか花見できなかったよ」とたかさんが嘆いている。「バカ言ってんじゃないよ」こっちは自宅にこもりっきりで、本の執筆中なのだ。桜咲いたのも知らなかった。今年はどうかしている。テレビ出たり、雑誌の記事になったり。そろそろボクもモテ期かも知れません。幻の魚サラサハタのあらで魚汁、酒は泡盛の古酒だ。


「ヒラマサ」の寿司…うま味も強いし、ほどよい酸味で食感もよい

「ヒラマサ」の寿司…うま味も強いし、ほどよい酸味で食感もよい

『市場寿司』でお茶を飲んでいたら、「はいよ!」とお茶請けにぶり大根ならぬヒラマサ大根が出た。冷やしてあって、散らした青い実山椒がきれいだ。その上、たかさんが珍しく「実山椒もそろそろ終わりだね」なんて風情のあることまで言う。また雨が降らなければいいが……。これをお裾分けしてもらって、冷や酒をいっぱい。


「マダコ」の寿司…タコならではの風味が高く、ほんのり甘い

「マダコ」の寿司…タコならではの風味が高く、ほんのり甘い

今年は早々と故郷、徳島の海で泳いだ。夏の陽射しで真っ黒に日焼けして、体のあちらこちらに火ぶくれができて痛いのなんのって。故郷の友の畑の真っ赤に熟れたトマトを持ち帰り、これをアテにきんきんに冷えたビールを飲む。脇にあるのがマダコの頭のガリシア風。たっぷり振ったチリパウダーがピリピリしてやたらにうまい。


「マハタ」の寿司…うま味が舌にまとわりついて離れない

「マハタ」の寿司…うま味が舌にまとわりついて離れない

梅雨前がいちばん好きだ。それほど暑くもなく、窓を全開にして、心地よい風を楽しめるのがいい。仕事仲間の女性達が薄着になり、ミニスカートになるのもうれしいね、なんてオヤジっぽいことを考えていたら、マハタのあらの唐揚げが出来上がった。まるで鶏肉のように締まったほっぺの肉をむさぼりながらベルギービールをやる。


「ヤナギノマイ」の寿司…旨さは炙ることでより一層、味が増す

「ヤナギノマイ」の寿司…旨さは炙ることでより一層、味が増す

夏休みで街に子供連れが目立つ。まことに幸せそうな光景に、どちらかというと寂しい身の上のボクは嫉妬を感じる。「ボクも早く幸せになりたいなー」、なんて言ってみたら、幸せそのものの、たかさんが「無理だ!」とイヤな笑いを見せる。人生てんてこ舞い、魚はヤナギノマイ。


「イシガキダイ」の寿司…透明感があり、美しい身で甘く旨味が強い

「イシガキダイ」の寿司…透明感があり、美しい身で甘く旨味が強い

「五月の雨」と書くが、さみだれは実は梅雨のことだ。じめじめとイヤな季節がきそうだ。なんてつぶやいていたら、近所の若いピチピチギャルが(表現古い)、「スカイツリーは雲の上よ」なんて言う。だめだ、ボクは高所恐怖症なのだ。せめて大吟醸酒にイシガキダイの薄作りで、からっと爽やかにいきますか。


「チカメキントキ」の寿司…ほどよい硬さで実に甘みが強い

「チカメキントキ」の寿司…ほどよい硬さで実に甘みが強い

夏真っ盛りだ。ラジオからは吉田拓郎の「夏休み」が聞こえてくる。たかさんは毎日のように近所にある大型プールに通っている。なにが目的なのかは知らないが、どことなく健康的だ。それに比べてボクは自宅にこもりっきりでキーボードを打っている。せめて夕食くらいは豪勢にチカメキントキのカルパッチョにシャブリといく。


「イサキ」の寿司…大イサキの中巻きは実にゴージャスな味であった

「イサキ」の寿司…大イサキの中巻きは実にゴージャスな味であった

「梅雨って好きなのよね。女性がみんなきれいに見える」。たかさんなかなかいいことを言う。梅雨というとマイナスイメージだけど、森の木々も、雨の中で咲く花も冴え冴えとして美しい。梅雨の水を飲んでうまくなる魚も多い。産卵期を迎えたイサキがそうだ。大イサキの腹から出て来た白子を煮て、たまには甲州のワイン。


「カイワリ」の寿司…まろやかな味だ、こくがあるのに後味がいい

「カイワリ」の寿司…まろやかな味だ、こくがあるのに後味がいい

「最近の番組を見てっとすし職人ってまるでスターよね。何様よ。それからすっと、たかさん偉いよ。いつも自然体で偉ぶらないし、飾らない。だから女の子にモテるのよ」と、昭和三年生まれの昔の女の子が熱く語る。「そうでしょう」とたかさんが素直にうなずく。ボクはひとり静かにカイワリの塩焼きで、宮﨑の芋焼酎を一献。


「メゴチ」の寿司…めごちは「天ぷらの握り」が最高にうまいのだ

「メゴチ」の寿司…めごちは「天ぷらの握り」が最高にうまいのだ

今季初めてエアコンをつけた。心地よくなってついうたた寝。当然のごとく風邪を引いた。ひとりっきりなので食べ物に困り、たかさんにSOS。さっそくやって来て、いろいろ置いていってくれた。ジュースに巻きずし、そしてなぜか「めごち」の天ぷら。寒気がするので、熱燗をつけて、これでいっぱい。これじゃ風邪はなおらない。


「キダイ」の寿司…皮には甘味があり、上品な白身ながら旨味がある

「キダイ」の寿司…皮には甘味があり、上品な白身ながら旨味がある

台風が五月に日本列島に近づくなんて、やはり温暖化のせいか。今年は黒潮の申し子、ゴマサバが大漁らしいし、まだ春なのに真夏日を記録した。ボクの仕事の担当者もミニスカ姿になって、ボクが浮き浮きしても仕方がないのに、浮き浮きしてしまうのはなぜだろうね。今夜はキダイの塩焼き、酢じめで和歌山県の純米酒を一献。


「ナミフエダイ」の寿司…白身魚ってこんなに甘いんだっけ?

「ナミフエダイ」の寿司…白身魚ってこんなに甘いんだっけ?

板前さん、すし職人は、ほれた女性は「うまいものを食わせて落とす」という。「ほれた女性がいると仕事が丁寧になる」ともいうそうだ。雨の多いじめじめした季節到来で恋も愛も関係ないように思えて意外に、ロマンティックが止まらない人がいる。たかさんが芸術作品のように美しく盛りつけたナミフエダイの刺身でいっぱい。


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