【船長必見】遊漁船法改正の「特定操縦免許」について

つり丸管理者 / 2024年8月16日 13:06

※2024年8月27日加筆・更新済み

皆さまこんにちは!つり丸編集部です。遊漁船業法改正で頭を悩ませる1つである「特定操縦免許」について、沖縄でいち早く「特定操縦免許【特定全】」を取得された前田船長にお話聞いてみました。

前田船長
前田船長
今回は遊漁船法改正の1つである「特定」についてお話していきます!

前田丸のホームページはこちら  ブログでも積極的に発信中!

要点だけ理解したい方は、下記をご確認ください。

今回の改正は、船長としての技術だけでなく、法令理解や読解力も求められるようになってきています。特定操縦免許の取得には、実技試験と学科試験の受講が必須です。

申請の振り分けがありまして、D③遊漁船で申請しました。実技免除には3カ月の乗船履歴が必要です。また、「特定全」の免許取得には約430回(計算式が複雑で・・・)の乗船履歴が求められます。これらの履歴を証明する書類を準備する必要があり、作成にはかなりの時間と労力がかかりました。またD②の小型漁船はD③と異なり、漁協の承認での申請ができると思います。船によって、申請内容が異なります。

ここで「つり丸乗船名簿」つり丸乗務記録」のアプリが大いに役立ちました。

書類も大変だったけど、沖縄ではいち早く取得しました。

 

特定免許についておさらい

当船は沖縄なので各海域で異なる部分はございますが、沿岸海域で所属団体無しで、遊漁船という立場で見てもらえたらと思います。
令和6年4月1日以降の特定操縦免許制度について

少し、分かりやすいように簡単に特定をまとめてみました。

①旧・小型旅客安全講習が特定操縦免許講習と名前が変わりました。
こちらは2024.4.1スタートしました。(但し法改正は進んでますが講習会は夏あたりから開催となってます)
【小型旅客安全講習7Hと学科4Hと実技4Hが増加。各科目毎に修了試験有】

②履歴限定制度の導入があります
一定の乗船履歴がない場合は航行区域が平水区域に限定されます。履歴限定は後から解除可

③施工日以前の特定操縦免許保有者の経過措置
2003年6月以前に取得した方は船舶免許におまけで特定が無料でついてきました。実際にはお客様など乗せないのにも関わらず特定をお持ちの方がたくさんいます。こういう方は高額な金額を払って講習受けるメリットがないため、移行期間満了にともない失効するのも問題なし。

 

★補足★特定操縦免許講習を受けない場合
2024年3月31日までに旧制度の特定操縦免許を保有されていた方は、経過措置として2026.3.31までは特別な手続きすることなく、引き続き小型旅客船、遊漁船の船長として乗船可能です。

 

試験体験記

今回沖縄では海洋資格センターのJMLさんが先駆けて講習認可をとりましたので、2024年7月31日に沖縄では第1回目となる講習がスタートしました。この日は、移行講習が3名となりました。
3名はこれまで船を運航していた船長さんで2024年3月31日までに特定取得者です。基本この方達は移行講習となり、実技免除で学科4Hの講習で終了です。

この免許は奥が深くて長文になりますご理解ください。

さて、これからはこの3名(移行講習生)さんについて何が必要だったか?を書いていきたいと思います。先ほど一定の乗船履歴が必要と書きましたが、まず、実技試験免除の際は3カ月の乗船履歴が必要です。

続いて、【特定全】取得にむけてには、遊漁船での申請の場合は「一定の乗船履歴」とは約430回となります。。

前田船長
前田船長
この書類集め・作成が本当に大変だった…船長さん早めに取り掛かっていた方がオススメです。

この乗船履歴をもとに裏付け書類が必要になります。厳密には色々なカテゴリー分けされていて細かいです。一言では言い表しにくいです。これは船長や乗船した船によって異なるのですが、前田丸はフィッシャリーナ停泊してる所属団体無しで、自船での遊漁船として申請してます。その乗船を記載しております。

今度はこの乗船を裏付ける書類が必要になりました。例えば出勤簿や乗船名簿、乗務記録、マリーナ施設契約書、マリーナ領収書、自治体の方の承認等・・・・・

なんやかんやで準備するのに10日ほどかかって、パソコンとにらめっこ状態。ほんとうに大変な作業です。70枚程書類作成しました。パソコンでの作成も大変だったのですが、手書きでとなるともっと時間がかかったと思います。

中でも助かったのが、つり丸さんのアプリの「つり丸乗船名簿」つり丸乗務記録(安全点検)」になります。こちらのリリースは2024年の1月〜4月でしたが、これをまめに利用していたおかげで、すぐにプリントアウトできて、すぐに提出書類となりました。

1人ずつ審査が入るので、審査時間もかかったことですが、国交省さんは思った以上にしっかりと目を通してます。これはびっくり。今までのように書類出したらOKというか、不足分や重複分などもご指摘頂いて・・・・結局4回ほど蹴られましたが、今からするかたしっかり書類を作ってくださいませ。

さて講習会の話にもどります。
学科は4Hです。講習の内容をしっかり聞いていればどうにか試験は問題ありませんでした。久々に初心に帰れてよかったです。試験問題は30問。合格ラインは65%なので20点とれば合格です。厳密には1カテゴリー50%以上です。
私は運よく一人だけ書類審査も無事に通過して、試験も合格して修了証もあるため、沖縄では1番目の早めの交付となりました。

 

【感想】船長も法令等の読解力が必要な時代に

カズワンの事故が引き金ですが、これからの船長さんは釣りが上手、操船が上手等ももちろん必要でありますが、
法令を理解する等の読解力なども必要になると思います。それと、今後は履歴をすべて残しておくのも最善の方法です。乗務履歴、出航履歴・・・これはアプリでできるので、問題なので是非遊漁船の船長さんでなくて、プレジャーの船長さんもご利用いただいた方がいいと感じました。

これから講習を受ける船長さん、是非頑張ってください。

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前田船長、ありがとうございました!

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